ハルシネーションと、道具の選び方
誤情報が生まれる理由を理解し、用途に合うモデルと検証方法を選びます。
この単元でわかること
- ハルシネーションを具体例で説明できる
- 検索と生成の違いを理解する
- 品質・費用・情報管理から道具を比較できる
01流暢な回答にも、存在しない事実が混ざる
ハルシネーションは、生成AIが事実に基づかない内容を、もっともらしく出力する現象を指します。存在しない書籍、架空の裁判例、違う日時、実際には書かれていない引用などが例です。
言語モデルは文脈に合う表現を生成するため、説明が自然で自信に満ちて見えても正しさは保証されません。「正確に答えて」と追加するだけでは解決できない問題です。特に数字、固有名詞、最新情報、根拠となる出典は、元の資料へ戻って照合する工程を用意します。
- 引用やURLも実在と内容を確認する
- 自信のある文体を正確さの証拠にしない
02検索結果にも、生成結果にも検証が必要
検索は関連する資料を探し、生成は与えられた情報などから新しい表現を作ります。検索機能を備えたAIでも、見つけたページを読み違えたり、古い情報を使ったりすることがあります。
確認では、発行元、公開日、対象地域、制度の適用日などをそろえて比べます。計算を伴う場合は表計算や専用の計算処理で検算し、重要な判断では担当者が妥当性を確かめます。RAGなどで資料を与えることは役立ちますが、誤情報が完全に消えるわけではありません。
- 出典の有無だけでなく、内容が回答を支えるかを見る
- 最新の日付と制度の適用日を区別する
根拠が見つかるだけでは採用せず、回答と資料の内容・条件が合うかを照合して出口を選びます。
試験日程を調べる
AIが答えた日程を、公式案内の対象年度と適用日まで含めて確かめます。
同じ回答を複数のAIが返しても、一次資料での確認を省略できるわけではありません。
03有名な名前だけでモデルを選ばない
生成AIを選ぶときは、目的に対する品質、応答速度、費用、扱える情報量、入出力の種類、データの保存や学習利用の条件を比較します。例えば社外公開文の下書きと、機密文書の整理では、必要な管理条件が異なります。
クラウド型は提供事業者の環境で処理し、オンプレミス型は組織が管理する環境で運用しますが、後者なら自動的に安全というわけでもありません。モデルや機能は更新されるため、同じ代表例を使った定期的な評価と、利用条件の確認が有効です。
- 目的に必要な品質と情報管理を先に決める
- 運用形態だけで安全性を判断しない
ここまで、おつかれさまでした。
読み終えたら学習済みに。4問の確認問題で、覚えた知識を確かめましょう。
出題範囲の参照:GUGA公式シラバス(2027年2月以降)。教材は独自に制作しています。確認日:2026年10月3日。