RAGで、回答を資料に結びつける
検索拡張生成の流れと、資料・検索・回答それぞれの品質を理解します。
この単元でわかること
- RAGと追加学習を区別できる
- 検索から生成までの流れを説明できる
- 根拠とアクセス権の確認点を挙げられる
01必要な資料を検索し、文脈として渡す
RAGは検索拡張生成と呼ばれ、質問に関連する情報を検索し、その内容をモデルに渡して回答を生成する仕組みです。社内規程や製品マニュアルなどを参照させることで、モデルが学習していない情報も回答に利用できます。
通常は検索で得た情報を推論時に与えるもので、モデルの重みを更新する追加学習とは異なります。資料を更新すれば新しい情報を使いやすくなりますが、取り込みや検索の更新が必要です。
元の文書を変えるだけで、全システムに即時反映されるとは限りません。
- RAGは推論時に参照情報を渡す仕組み
- 資料の更新と検索対象への反映を分けて管理する
RAG|回答するときに資料を参照
参照する資料を、回答の文脈に加える
追加学習|モデルの重みを調整
学習を通じて、モデル自体を調整する
RAGは答える際に資料を参照する方法、追加学習はデータでモデルの重みを調整する方法です。
社内規程への回答
RAGでは規程の該当箇所を検索して回答の根拠に使い、その回答が規程の例外条件まで反映しているか確かめます。
RAGだけで誤回答や情報漏えいがなくなるわけではありません。資料変更の検索対象への反映も別途必要です。
02良い回答の前に、良い検索が必要
資料は、検索しやすい大きさのチャンクに分割して扱うことがあります。埋め込みは文章などを数値のベクトルで表し、意味の近さに基づく検索に利用されます。キーワード検索と組み合わせるハイブリッド検索や、候補の関連度を並べ直すリランキングもあります。
チャンクが小さすぎると前提が欠け、大きすぎると不要な内容が混ざる場合があります。文書名、更新日、部署などのメタデータを付けると、どの資料を使うべきか判断しやすくなります。
検索精度も個別に評価します。
- 文脈を保てる分割方法を検討する
- 回答品質と検索品質を別々に確認する
03出典が付いても、回答が正しいとは限らない
RAGはハルシネーションを減らす助けになりますが、誤った資料の選択、古い規程、文章の読み違いが残ることがあります。回答が引用先のどの箇所に支えられているか、例外条件まで反映されているかを確認します。
さらに、検索対象には利用者のアクセス権を反映させます。回答に必要そうだからといって、別部署だけに公開された文書を誰にでも使わせてはいけません。資料が見つからない場合に推測で補わず、不明と伝えたり担当部署へ案内したりする設計も大切です。
- 引用先が回答内容を実際に支えているかを見る
- 文書の閲覧権限を検索・回答にも引き継ぐ
ここまで、おつかれさまでした。
読み終えたら学習済みに。4問の確認問題で、覚えた知識を確かめましょう。
出題範囲の参照:GUGA公式シラバス(2027年2月以降)。教材は独自に制作しています。確認日:2026年10月3日。